海事グリニッジ――王室都市計画とバロック建築、航海の科学
ロンドンの中で複数の歴史テーマを一度に見たい場合、海事グリニッジは歩きやすいまとまりを持っています。クイーンズ・ハウス、旧王立海軍大学、王立天文台、王立公園、テムズ川沿いからそれらへ向かう町並みが、一つの世界遺産を構成します。建物と公園の対称的な関係は王室の庇護を示し、建築、造園、海軍、科学研究を結びつけます。宮殿や天文台だけを指す登録ではありません。
イニゴ・ジョーンズ設計のクイーンズ・ハウスは、英国最初のパラディオ様式建築です。王立病院はクリストファー・レンの基本計画をもとに、ニコラス・ホークスムアらが参加して何十年もかけて建設されました。ペインテッド・ホールとチャペルには、当初の形、意匠、素材が保たれています。アンドレ・ル・ノートルの公園設計は不規則な地形に対称性を与え、グリニッジの邸宅や化粧しっくいのテラスが格式ある建築群への都市的な導入部となっています。
1675年創設の王立天文台は、ロバート・フックと初代王室天文官ジョン・フラムスティードに結びつきます。二人の研究は地球の運動を正確に測ることを支え、世界航海にも貢献しました。天文台は世界の時間帯システムや経度測定とも関係します。現役の電波天文学を中心とするジョドレル・バンクとは、ここで扱う科学の性格が異なります。鉄道、DLR、テムズ川の船が利用でき、半日から一日で組み立てられますが、有料施設は予約が必要な場合があります。
