エディンバラ旧市街と新市街――二つの都市原理を歩き比べる
エディンバラの旧市街と新市街では、異なる都市システムが隣り合う様子を一つの世界遺産として読めます。旧市街は、城がそびえる中世の尾根に沿って有機的に発達し、ホリールードへ向かって下ります。北側の平地に計画された新市街は、新古典主義による拡張です。両者を結ぶウェイヴァリー渓谷の都市高架橋、ノース・ブリッジ、マウンドが、二つの町並みの対照を際立たせます。
旧市街では、ハイ・ストリートから細い区画、路地、クローズ、ウィンド、コートが枝分かれし、魚の骨のような中世の街路パターンをつくります。限られた敷地の中で上へ伸びた高層テネメント、商人や貴族の邸宅、キャノンゲート・トルブース、セント・ジャイルズ大聖堂が、密度の高い都市景観を示します。対する新市街には、計画された複数の拡張、切石仕上げの新古典主義建築、テラス、広場、庭園、大きな緑地が並びます。ジョン・アダム、ロバート・アダム、サー・ウィリアム・チェンバーズ、ウィリアム・プレイフェアらの建築・都市計画もこの構成に関わりました。
ここで比較するのは、古い通りと優雅なジョージ王朝建築だけではありません。登録範囲には街路の構成、建物、公開空地、眺望、二つの市街地を分ける地形が含まれます。面積は3,288ヘクタールに及び、現在も行政・文化・経済の中心です。コンパクトなグリニッジや、単独の観光施設とは規模が異なります。鉄道はエディンバラ・ウェイヴァリーが玄関口で、坂の多い道を含め、両方の町並みを読むには1〜2日を見込むとよいでしょう。
