ヴェズレーの丘――巡礼を導いた彫刻とロマネスク建築
ヴェズレーの教会と丘は、壮大なロマネスク教会だけでなく、巡礼地を生み出した高台の景観と宗教史を合わせて評価される遺産です。1979年に文化遺産として基準(i)で登録され、二つの構成資産をもつ連続遺産として記録されています。ブルゴーニュ=フランシュ=コンテの丘、教会、その下に広がる町は切り離せません。
旧ベネディクト会修道院は、聖マグダラのマリアの聖遺物を納めると信じられたことで名声を得ました。サンティアゴ・デ・コンポステーラへ向かう道に位置したことが巡礼地としての役割を強め、丘は後に大規模なキリスト教的・政治的集会の舞台にもなります。1146年、聖ベルナールが第二回十字軍を説いたことも、その歴史を特徴づける出来事です。建築技術や装飾だけで評価されるロマネスク教会とは異なる背景があります。
注目したい細部は明確です。記録上1120~1140年の中央身廊には、大きな蹄鉄形アーチと二色の迫石が並び、柱頭には聖書や聖人伝の場面から世俗的な寓意まで刻まれています。身廊とナルテックスの間の彫刻 portal は「使徒の使命」を中心に構成され、栄光のキリストが使徒へ使命を授けます。周囲には畑、牧草地、森林が残りますが、革命後に修道院の大部分は失われました。ウジェーヌ・ヴィオレ=ル=デュクによる修復が教会を救ったため、保存の歴史もこの場所を形づくっています。

